この記事は、薬屋のひとりごと 7巻(スクウェア・エニックス)33話について書いています。
こんな人におすすめ
- 前話で意識を失った猫猫がどうなったか気になる人
- 33話の内容を手っ取り早く知りたい人
- 33話を振り返りたい人
内容をさらっと説明すると、猫猫は事故で怪我をしましたが、その事故は複数の事件が絡み意図的に起こされたものだったのです。
さらに、事故の犯人である翠苓は毒を飲んで自殺しますが、実は薬を飲んで死んだふりをしていなくなっていました。
記事では、もっと詳しく33話の内容と感想を紹介しますので、ぜひお読みください。


前話の内容
猫猫は壬氏に頼まれ、事件について調べるため書庫へ。
そこで書庫の官吏が、ある祭事場の絵を見せてくれ、柱について説明してくれました。
猫猫は今までの事件を振り返り、ある考えに辿り着く。
なくなった祭具が作り直されて、柱に使われていたとしたら?!
と考えて、猫猫は官吏に次の祭事はいつか尋ねました。
そして、なんと今日!
猫猫は西の蒼穹檀へ走り。なかに入ろうとしますが、武官に行く手を阻まれます。
顔を殴られて血だらけになり、意識は次第に朦朧と。
必死になかに入ろうとするが、武官は退かず。
そこへある男が後ろから現れ、武官を止めてくれます。
猫猫はある男が気になるが、それよりも必死に祭事へ乱入。
ちょうど吊るされていた柱が落ちてきて。猫猫は、間一髪で高貴な方を助けます。
猫猫は足に怪我をしてしまい縫おうか考えていると、高貴な方が猫猫に声をかける。
それは、なんと壬氏でした。
猫猫は壬氏と話す途中で、意識を失ってしまう。
事故の真相
このシーンで、儀式の際に柱が落ちてきた原因について、猫猫が説明。さらに、今までに起きた事故や事件が、今回の事件に関わっていることが分かります!
前話の事故で意識を失った猫猫は、ベッドで目覚め、壬氏の寝室にいるのに気づく。
壬氏の宮女:水蓮は、猫猫が目覚めたのに気づき、どうしてここにいるか説明し、事件のことを聞くため壬氏たちを呼びます。

部屋に猫猫、馬閃、高順、壬氏が集まり。
馬閃は怒って猫猫に大きな声で問い詰めようとしたところを、高順に止められます。
壬氏は事の次第を猫猫に尋ね、事件について語り始める。

猫猫
偶然が重なり合った事故。しかし、偶然が意図して引き寄せられたようでした。そういう意味では事故ではなく事件でしょう
薬屋のひとりごと 7巻 33話より
今までの事故や事件
- 昨年、高官の浩然が亡くなる。浩然は祭事関係の官吏(13話、14話)
- 小屋で小火が置き、同時刻に別の場所で祭具が盗まれる(24話)
- 同じ時期に祭具の管理をしていた官吏が食中毒で倒れる(25話)
壬氏は、事故は誰かの思惑で起こされたのかと問うと、猫猫は認めます。
今回の事件
- 祭事で事故に見せかけて誰かを狙うのに、祭事に使う金具を使った
- 金具は盗まれ、作り直された
- 金具は、以前謎解きをした細工職人の一家が関係している(26話)
- 金属は違う金属を混ぜ合わせると、溶ける温度が低くなる
- 金具は、亡くなった職人が編み出した秘伝の割合で混ぜ合わされた金属でできている
- 金属は低い温度でも溶け、熱した釜の近くにあるだけでも十分に溶ける
- 秘伝は弟子である息子たちに継承されていなかった
- 職人は秘伝の手がかりを遺言に残したが、誰もその謎に辿り着けないままであれば秘伝は失われていたかもしれない
壬氏は亡くなった職人が殺されたのか、猫猫に問う。
猫猫は分からないとしつつ、作業場では鉛が使われていて職業柄中毒死になったかもしれないが、それも事件かもしれないと。

猫猫
しかし少なくとも死んだ職人に金具の制作を頼んだ人間は、その技術がなんであるか知っていたのではないでしょうか
薬屋のひとりごと 7巻 33話より
猫猫は事の次第を説明し終わり。あとは、壬氏たちが事件の調査をする流れに。
ふいに猫猫は祭事に壬氏がいたのを思い出し、何者か考えましたが、猫猫は寒気を感じてやめました。
猫猫は事件の関係者が、すぐに洗いだされると考え。
ある女性を思い浮かべます。
このシーンで、儀式の最中に起きた事故は、3つの事件や事故が繋がって起きたのが分かりました!
今回の事件の犯人はまだ分かっていませんが、猫猫は誰か思い当たっているようです。

今回の事故は、複数の事件が繋がっていたとは驚きです!誰が事故や事件を起こしたのか続きが、とても気になりますね。
翠苓の死体
李白から翠苓の死体が見つかったと聞きますが、猫猫は信じられません。なぜなら、過去の翠苓の言動から毒で死ぬとは思えなかったからです。
漫画では、李白が柱の事故の説明をしに猫猫を訪ねます。

- 翠苓は毒を飲んで自害
- 死体は医者の確認も済んで、火葬される予定
- 事件の関係者は、翠苓のみ
猫猫は翠苓が自殺するとは思えず、そして翠苓の言葉を思い出す。

翠苓
薬師って聞いたけど、どれほどの腕前なのかしらね
薬屋のひとりごと 7巻 33話より
猫猫には、蘇りの薬の話をしていた女が、毒を飲んで死ぬとは考えずらい。
猫猫は確かめるために、壬氏に検死した医官と死体置き場で話をできるように頼みます。
このシーンで、翠苓が毒を飲んで死んだと聞いたのは、猫猫にとって予想外でしたね。
そして、猫猫は翠苓が亡くなったのを信じられず、死体置き場に確かめに行くことになります。

翠苓が毒で死んだのか怪しいですね。本当に亡くなっているのか気になります!
棺の中身
猫猫は翠苓が亡くなったのか疑い、死体置き場に行き、翠苓が入っている棺を開けました。そこには○○がありました!
漫画のシーンを詳しく説明していきます。

壬氏と猫猫、高順は、検死した医官と話をするため、死体置き場へ。
猫猫は鍬を持っていて、壬氏になぜ持っているのか突っ込まれますが、猫猫は気にしません。
そこへ遅れて来た医官が、翠苓と親しく話していた人だと猫猫は気づく。
猫猫は医官にいくつか尋ねる。

死んだ宮女が飲んだ毒は曼荼羅華が使われていましたか?

断定できない。他にも薬が使われていた

厩の上の小高い丘に曼荼羅華を植えていましたか?今の季節になくても医局にはあるでしょう
猫猫の心の声『曼荼羅華は毒性が強いが適量なら麻酔薬として作用する』
『医局にある曼荼羅華を翠苓が持っていたとすれば調薬は可能だろう』
『そして曼荼羅華は別名を朝鮮朝顔と言う』
(猫猫は過去に翠苓が言っていた言葉を思い出す)
翠苓
もう少し先の話だけど、ここに朝顔を植えるわ
薬屋のひとりごと 7巻 33話より
医官から話を聞いた猫猫は、真相を確かめるため、鍬を使い棺を開けはじめます。
壬氏、高順、医官は猫猫の姿を見て、顔が引きつっている。
棺が開いて、中をみた医官は驚愕!!
なんと、棺には別の女性が入っていました。

死体置き場で棺を開けたところ、翠苓はいませんでした!どうしていないのか続きが気になりますね。
翠苓が消える
棺の中に翠苓とは別の死体があったのは、猫猫の推測では翠苓は薬を飲んで死んだふりをして、自ら棺から出て死体と入れ替わったからです。
棺の中を見た後の内容を、詳しく紹介します。
猫猫は医官に確認していきました。
- 本当に翠苓は棺に入っていたか
- 医官は何の毒かを確かめるために、翠苓の遺体を切らなかった
最後に、猫猫は医官へ痛烈な一言。

翠苓に利用されたのです
それを聞いて医官は猫猫に怒り、掴みかかろうとしたところを、高順が止めに入る。
猫猫の心の声『翠苓の使った薬は他にもある。医局の薬棚を調べれば在庫に差異があるだろう。
この医官を責めるとすれば監督不行届くらいだろうか』
薬屋のひとりごと 7巻 33話より

壬氏が猫猫に死体が違うことや翠苓の死体はどうしたのか聞き、猫猫は説明します。
- 翠苓がいなくなったのを、怪しまれないために別の死体を棺にいれて用意した
- 死体などを運ぶ人は周りから目を背けられやすく、同じ格好の人たちに紛れやすい
- 翠苓は自分で歩けた

翠苓は亡くなっていたのではないか?

人を死んだように見せる薬があります
壬氏がその薬はどういうものか問い、猫猫は自分もよく知らないと言い説明。
- 遠い異国にある薬で、人を一度殺し蘇らせる
- 猛毒と猛毒を一定の調整で合わせると、毒が相殺し合って、死んだはずの人間はしばらくすると息を吹き返す
- 詳しくはわからないが、材料に曼荼羅華と河豚毒を使う
猫猫は高順に、空の棺を調べてくれるように頼みます。
そして、釘あとがある棺を見つけ、おそらく翠苓が入っていただろうと猫猫は話す。
翠苓がいなくなった流れ
- 蘇りの薬を飲んだ翠苓は、棺の中で助けが来るのを待っていた
- 助けに来た人が棺を開ける頃に、翠苓は息を吹き返す
- 翠苓が入っていた棺と別の死体が入っている棺を入れ替える
- 棺を持ってきた人と同じ格好をして、死体置き場から去った

そんな方法をとるか?

どうせ死ぬのなら自分だったら喜んで賭けます
猫猫は不敵に笑いだし、内心は翠苓の知識や行動力に感心しつつ、薬のことを考えていました。
猫猫の心の声『蘇りの妙薬、絶対作り方を教えてもらう!』
薬屋のひとりごと 7巻 33話より
薬を知れる喜びで猫猫が高笑いをしている姿に、壬氏、高順、医官はドン引き。
急に笑うのを止めた猫猫は、足の傷口が開いてしまったのを縫ってくれるように頼みます。
再び、壬氏たちを青ざめさせる。
このシーンで翠苓は亡くなったと思われていましたが、実は薬で死んだふりをして、棺から抜け出していなくなったのが分かりましたね。
33話は終わりですが、いなくなった翠苓の行方や他にも黒幕がいるのか分かっていないので、今後の展開が楽しみです。

猫猫の翠苓に会ったら蘇りの薬の作り方を教えてもらおうと喜んでいる姿が、猫猫らしいですね(笑)
高笑いしている猫猫は、壬氏たちからすれば理解しがたいでしょうが、猫猫の心境を読んでいると面白いです。
考察
- 壬氏は何者なのか?
- 翠苓はなぜ猫猫に朝顔の話をしていたのか?
壬氏は何者なのか?
壬氏は皇弟ではないかと考えられます。
この話で、壬氏は祭事に参加しており身分が高いのが分かりました。
漫画の設定で、皇弟は病弱で行事に参加することは少なく、姿を見るのは珍しいです。
これまでの漫画を読んで、皇弟の文字を見ても人物像はでてきませんが、壬氏が何者か匂わせる場面は何度か描かれています。
普段は壬氏として過ごし、特別な時は皇弟になっていると考えます。
また、猫猫も壬氏はどんな人物か考えて寒気を感じており、猫猫の勘は当たっていそうです。
壬氏が高い身分の人なのは間違いないので、今後漫画に壬氏が皇弟として描かれるのか期待です!
翠苓はなぜ猫猫に薬や朝顔の話をしていたのか?
翠苓は自分が死んでいないことに、猫猫が気づくか試したと考えられます。
猫猫が翠苓の話を覚えていて賢ければ、翠苓は生きていて、毒は何を使ったか推測できるからです。
- 翠苓は、猫猫の薬師としての腕前を挑発していた
- 蘇りの薬と口にした
- 翠苓は猫猫に朝顔を植えることを話した
翠苓は猫猫の薬師としての知識や死んでいないことの推理ができるか力量をみたと思われます。
さらに、翠苓は猫猫を試すのとは別で、自分が亡くなっていないことを猫猫に気づいて欲しい気持ちもあったかもしれません。
そうでなければ、過去に猫猫に薬や朝顔のことを話していないと思います。
事件は翠苓がいなくなって、うやむやのままのため、また何かが起こりそうです。
今度、翠苓が登場するのか楽しみですね。
まとめ
33話は、前話で柱が落ちる事故がどうして起こったのかが、猫猫の推理で分かりました。
そして、犯人とされた翠苓は毒を飲んで死んだと思われていましたが、実は生きていて棺からいなくなっていました。
- 柱の落ちる事故は、今までにあった3つの事件が絡んでいた
- 3つの事件は、浩然が亡くなった、小火騒ぎと祭具が盗まれた、祭具を扱う官吏が食中毒にあった
- 柱には盗まれた祭具の代わりに、以前関わった細工職人が作ったものが使われた
- 作り直された祭具は、火の近くで溶けるため柱が落ちてきた
- 事故の犯人は翠苓のみ。毒を飲んで自殺したとされた
- 猫猫は翠苓の死を疑い、壬氏、高順、検死した医官と棺を確かめた
- 棺の中は、別の女性に入れ替わっていた
- 猫猫の推理では、翠苓は蘇りの薬を飲んで、死んだふりをしていた
今回の事件で、いくつかの事件が関わっているのが分かり、猫猫の謎解きが面白かったですね。
翠苓は姿をくらましましたが、また事件で猫猫と会うことでしょう。今後の話に期待です!
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