この記事は、アニメ「薬屋のひとりごと」27 話「冬人夏草」について書かれています。
漫画(薬屋のひとりごと 9巻、44話、45話、スクウェア・エニックス)も参考にしています。
こんな人におすすめ
- 26話は妊婦の毒になる香が流行り、新しい事件が起きそうで続きが気になる人
- 27話の内容が気になる人
- 話の内容を簡単に早く知りたい人
27話で猫猫は壬氏から茸の調査を頼まれます。さらに、中級妃が亡くなり、猫猫は葬儀に参加。そこで、○○を見ます。
今回も伏線がたくさんあり、面白い内容になっていますよ。
27話の内容を手早く知りたい方や考察をしたい方は、ぜひお読みください。
今回の主な出来事
隊商が後宮に来る。玉葉妃も服などを購入。しかし、服がどれもお腹の膨らみを隠せるものばかりなのに、猫猫は違和感を覚えて遠回しに玉葉妃と侍女へ伝える。
最終日に猫猫は小蘭と隊商へ行き、子翠と再会。3人とやぶ医者でお茶を飲み、そこで猫猫と子翠は虫の話で仲良くなる。
隊商が去った後、後宮では香が流行。そして、猫猫は妊婦に害のあるものが流行っているのに気づき、さらに壬氏へ毒おしろいの時と似ているのを指摘。
話の後、猫猫がお茶を飲もうとしたところに壬氏が来て、2人らしい少し皮肉のあるやりとりをする。
今回の登場人物
- 猫猫・・・花街で薬屋をしていた。現在は後宮で働いている。
- 壬氏・・・宦官。美貌の持ち主で、老若男女問わず惚れられる。後宮で強い権力を持っている。
- 高順・・・壬氏の側近で宦官。まじめで、壬氏の信頼が厚い。
- 玉葉妃・・・上級妃の一人。皇帝の寵愛を受けている。
- 紅娘・・・玉葉妃の侍女頭。まじめな性格。
- やぶ医者・・・後宮の医官。人がいいが、腕はよくない。
- 静妃・・・中級妃。1年ほど病に伏せっていて亡くなった。
女官が行方不明
猫猫はやぶ医者から女官が行方不明だと聞くが、おかしな点がある。

女官が行方不明?

年季も明けて、退職する予定だった
- 一昨年の園遊会で簪を送られ、官と文のやりとりをしていた
- 結婚が決まっていた
後宮には暗い闇があり、女官がいなくなっても珍しくない話。
- 女官同士の人間関係に悩み自殺する者
- なんの前触れもなく家庭の都合で辞めていく者
- 多くの場合、失踪した女官は数日後に遺体で発見される
- 深い堀と壁に囲まれた後宮から逃げ出すことはできないから
しかし、いなくなった女官は年季が明け結婚もする予定だったため、妙な憶測を呼んでいる。
猫猫が医務室から戻ると、玉葉妃と壬氏が外でお茶をしていた。

猫猫の頭の中
- 玉葉妃は部屋にこもっていると、妊娠しているのを疑われるため、たまに外へ出ている
- 場所や服装に気を使っているから、妊婦とは分かりづらいが気づく者はとうに気づいているだろう
- 問題は、気づいている者が有害か無害か
猫猫が戻ってきたのに気づき、壬氏と玉葉妃たちも部屋へ戻る。
猫猫が他の妃にも面会しているだろうが、翡翠宮に来すぎではないかと考えていると、壬氏は猫猫に目配せする。

なにかあるのか
壬氏は猫猫を呼んで、玉葉妃から離れて話そうとする。

ここで話してもいいのよ

長居をするわけにはいきませんから
興味深々の玉葉妃だったけれど、ちょうど鈴麗公主がぐずっているのが聞こえ、話を聞けなくて残念そう。

女官がどこへ行ったのか気になりますね。壬氏からどんな話がされるかも楽しみです
後宮で○○を計画
猫猫は壬氏から○○の意見を聞かれる。
猫猫、壬氏、高順は別の部屋へ移る。
壬氏から、主上から妃に配られた娯楽小説のことを聞かれ、猫猫は下女にまで流行っていることを話す。(25話「猫猫と毛毛」に詳しく)
そして、壬氏は猫猫に手習所の見取り図を見せる。猫猫は壬氏の行動が早いことに感心して、笑顔を向ける。
壬氏と高順は、いつもと違う猫猫をおかしいと心配。

その反応はなんですか?

なんだか落ち着かなくて

本物の被虐性欲者(マゾ)だ
被虐性欲者(マゾヒズム)・・・精神的、肉体的苦痛を与えられることによって性的満足を得る人
壬氏は猫猫に手習所の意見を聞く。
猫猫は壬氏の詰めの甘さをみつけて、アドバイスする。

庶民の猫猫のアドバイスは的確ですね
変な臭い
壬氏に頼まれて、猫猫は後宮で毒になりそうな茸を取り除くのを依頼される。そこで変な匂いを嗅ぐ。

もう一つ用がある。茸に詳しいか?

食べたり薬に使ったりします
壬氏から暖かくなると茸を食べて食中毒になる女官がでるため、猫猫に後宮内を調べて処分するように頼む。

昨年医局で医官と一緒に食べていた者もいた。それに果樹園の果実もよく無くなるそうだ
心当たりのある猫猫。

玉葉妃がいても問題ない話だったけど、何かあるのかもしれない
猫猫は茸を探し始め、荒れている北側でいろいろな茸を見つける。
そして、変な匂いを嗅ぐ

猫猫の頭の中
体臭とも違う。子翠の言っていた変な匂いのする場所はここか。
もしかすると漏れた汚水が栄養になって、茸がよく育っているのかもしれない。
引用:漫画「薬屋のひとりごと」9巻、スクウェア・エニックス
収穫した茸は一旦医局に預けて、猫猫は翡翠宮に戻った。
汚れた姿の猫猫は、侍女から汚いしクサイと言われ、匂いが移ったかなと思う。

壬氏と猫猫の歯に衣着せぬやりとりが面白いですね
荒れている手
猫猫は紅娘と葬儀に行く。そこで侍女の手が荒れていて違和感を覚える。
猫猫は夕食の前に、玉葉妃と紅娘が黒い紐を手首にしているのを見る。猫猫は、誰かの葬儀かなと思う。
猫猫は紅娘と葬儀へ行く。

紅娘
- 亡くなったのは、静妃。
- 中級妃の中でも上位にいた高官の娘
- 1年ほど前から体調を崩し部屋にこもっていたところ、今回食あたりを起こした
- 帝の渡りがなかった
紅娘が中級妃の皮肉を言うので、猫猫は珍しいと話すと、紅娘は教えてくれる。

紅娘
あなたが来る前、玉葉さまが毒を盛られたことがあったんだけど、その犯人かもしれないのが・・・
引用:漫画「薬屋のひとりごと」9巻、スクウェア・エニックス

猫猫の頭の中
なるほど。妃に害をなした可能性がある者を快く思うわけがない。
むしろ今の状況ならほっとしているくらいだろう。
引用:漫画「薬屋のひとりごと」9巻、スクウェア・エニックス
そして、猫猫はあることに気づく。

猫猫の頭の中
- 壬氏が茸を調べろと言ったのは、静妃の死に関係していると思ったから
- 翡翠宮でこの話をしなかったのは、翡翠宮の人たちを疑っていたから
- 玉葉妃が疑われていると侍女たちが知れば、壬氏への今後の対応は変わるだろう
- 壬氏は玉葉妃に肩入れしすぎていると思っていたが、平等に対応しているよう
- しかし玉葉妃が静妃を殺したのではない
- 殺す方法で毒殺以外にもある
- 翡翠宮の侍女たちは暗躍に向かない
- 疑われているのは、私(猫猫)
- 壬氏が茸の件で私の反応を見ていたのだとしたら、失望どころか感心する
棺の前で侍女から献花用の花を受け取る。
猫猫は侍女の手が荒れているのに気づく

かぶれにしては赤く腫れていた。あれは・・・
献花をして、部屋の外へ向かいながら猫猫は考えている。

どんな症状を起こしたのか。生きている時に聞けていたらな

壬氏は中級妃が亡くなった件で、玉葉妃や猫猫たちを疑っていたんですね。
冷静な猫猫は、壬氏に疑われたのに気づいても動じていなくて、さすが!
〇〇に気づく
猫猫は遺体の顔のただれを見て、あることに気づく。そして、静妃の亡くなった原因が分かる。
部屋に女性が入ってきて、ガシャーンと大きな音がする。
顔を包帯で巻いた女性は、静妃の棺を乱暴に開けようとするのを、女官が止めようとする。
しかし、棺が開けられ、中には顔がただれた女性。

包帯を巻いた女性は、遺体を見て「自業自得だ」と叫ぶ。
まわりの女官たちは、その様子を怖がっている。
一方、猫猫は何かに気づく。

猫猫の頭の中
下級妃にも静妃の遺体にもあった。皮膚がただれるあの症状は・・・
- 葬儀で騒ぎを起こしたのは下級妃
- 裕福な商家の娘で、気立てがよく皇帝のお通りもあった
- 一昨年の今頃、顔が赤くただれ、髪が抜け落ちる病にかかった
- 実家に帰っても嫁げないため、帝が後宮にいるのを許した
下級妃が葬儀で騒ぎを起こしたのは、病の原因が静妃だから。
猫猫は北の林で探し、猛毒の茸を見つけた。持ち帰って、壬氏と高順に見せる。
3人とも布で鼻と口元を覆った姿で、茸を見る。
- 枯れた広葉樹に生える茸
- ほんのひと欠片、口にしただけでも致死量に達する
- 触れるだけでも毒性がある

顔を近づけないでください。こうなりますから
猫猫はただれた腕の一部を見せる。壬氏と高順は驚く。
腕のただれは、昔養父と薬草採取している時に触ってしまい残った赤い痕。
壬氏が猫猫の腕に巻いている包帯についても聞くと、猫猫は実験の痕で趣味だと答える。
壬氏は話に突っ込むが、猫猫は気にしない。

猫猫
昨日、静妃の葬儀で見た遺体は、顔がただれて髪が抜けていました。おそらくこの茸の毒によるものでしょう。
壬氏さまはそれが知りたかったのでは?
引用:漫画「薬屋のひとりごと」9巻、スクウェア・エニックス
壬氏は猫猫に当てられて、面白くない表情。
壬氏が今回の経緯を話す。
- 2年前に下級妃の事件で毒物が疑われ、その犯人は静妃だと思われたが、答えはみつからなかった
- その1年後、静妃も同じ症状がでて、誤って毒物に触れたと思われた
- 病で気落ちし、人が変わったように大人しくなった
- 顔がただれ、声すらまともに出せなくなった
- 静妃の侍女たちは、口を揃えて「気位の高い妃が自分の存在を許せず毒を含んで自殺した」と証言した
猫猫はおかしいと話す。
- 毒茸は食べると腹痛や嘔吐、痺れを引き起こし、口の中にも炎症を起こす
- しかし、顔にまで広がるとは聞いたことがない
- 遺体の顔の腫れはまだ新しかった
- あのただれは毒茸を顔に擦り付けでもしないとならない

しかし遺体の手はただれていなかった。ただれていた手は・・・
猫猫が考えていると、壬氏が詰め寄る。

言いたいことがあるのなら言ってみろ
猫猫は顔が近い壬氏から後ずさる。

数日、時間をいただけませんか?
あと力があって口が堅い宦官を数名、貸していただきたいです
壬氏の命令で、猫猫は場所の目当てと聞き込みをする。

静妃は毒茸で亡くなったんですね!
事件の真相が分かってきましたね
林で〇〇を見つける

猫猫と高順、数人の宦官を連れて、森である場所を堀る。そこには○○が埋まっていた。
猫猫は、高順と宦官に目星をつけた場所を掘ってもらう。
掘り進めると、異様な臭いが漂う。
土の中には、遺体があった
医局に場所を移し、猫猫は壬氏と高順に説明。
装飾品の紋から、静妃で間違いない。
1年前病に罹った時期に殺害か事故かは分からないが、静妃は亡くなり、埋められていた。
先日の葬儀の遺体を聞かれると、猫猫はいなくなった女官の人相書きを見せる。
行方の分からない女官は、静妃の特徴とよく似ていた。
- 静妃の顔を潰せば誰か判別できるのは、お付きの侍女たちくらい
- 1年間、静妃は病に伏せていたことになっている
- 妃と女官が入れ替わっても、ただれた顔を隠すためとさらしを巻いていれば、ごまかせる

妃の侍女も失踪した女官も、妃の遺体を隠すのに共謀していたと?

そう考えるのが妥当でしょう

猫猫の憶測
- 嫉妬深い静妃は、帝の渡りがない自分と似た背格好の女官が、官から求愛を受けていたことが気に食わなかった
- 静妃は女官を虐めて、諍いになり、静妃は事故か事件で亡くなった
- 妃の死について口裏を合わせていた侍女たちだから、妃のことは気に食わなかったのだろう
- 侍女たちは、保身と女官への同情から、妃の死を病に罹ったことにしてごまかそうとした
- 行方不明になった女官は、罪悪感から身代わりを引き受けた
- しかし結婚話が進むにつれて、妃の身代わりを続けることは不可能になる
- 静妃の死について発覚を恐れた侍女たちは、女官の年季が明ける前に、手にかけた
猫猫は壬氏から遺体の場所が分かった理由を聞かれ、カゴに山盛りの茸を見せて、意気揚々と話す。

茸です!!まさか死体の上で茸観察をしていたとは!
しかし、猫猫はしまったと気づく。壬氏から冷ややかな目線をされる。

死体に生える茸が?

そんな冬虫夏草みたいなものは見つかっていません。
それを言うなら、冬人夏草
猫猫は抵抗しましたが、壬氏から茸を没収された。
冬虫夏草・・・「夏には草として実を結び、冬には虫と化して動き回る」という意味で、その正体は、 昆虫を栄養として生じたキノコのことです。
考察
壬氏は玉葉妃のところに来すぎ?
壬氏が玉葉妃のところに多く来ているのは、実は猫猫がいるからだと思います。
壬氏が他の妃のに顔を見に行ったり、妊娠している玉葉妃を気にしていたりしても、玉葉妃の元へ頻繁に来ては怪しまれる。
猫猫は、玉葉妃の元へ来るのは猫猫に用事があったからと思っています。しかし、壬氏が猫猫に会いたいのも少なからずあるでしょう。
なぜ子翠は北側の臭いがすると話したのか?
26話で子翠が北側の臭いの話をしたのは、なにか(死体)を知っていたからと考えられます。
子翠がなぜ死体があるのを知っていたのかは分かりませんが、虫を探していて知った、もしくは誰かから聞いたのかもしれません。
それにしても27話で猫猫が茸を調べに行って、北側の臭いに気づき、子翠の話を思い出すのは偶然なのか。
猫猫が茸探しに行ったときに気づくように、図られていた気がします。
今後も子翠の言動や行動に、気をつけておきたいですね。今後も楽しみです。
猫猫は持ち帰った茸をどうするつもりだった?
猫猫は壬氏に茸の調査を頼まれて、茸を持ち帰ってきていました。きっと食べたり、薬の材料にするつもりだったと思います。
しかし、猫猫が茸を嬉しそうに見せてしまったので、結局壬氏に没収されてしまいましたね。
普通の人であれば、人が亡くなったところに生えた茸を食べたり、薬にしたりしたいとは思わないでしょう。
もし死体の上に生える茸を猫猫が手にしていたら、自分で食べたり、薬を試したりするも喜んだと思います。
まとめ
27話では女官がいなくなって、猫猫が葬儀にでたところから謎がだんだん分かってきました。
- 女官が行方不明になる
- 後宮で女官がいなくなるのは珍しくない
- 猫猫は壬氏から頼まれて茸の調査を、後宮の北側で変な臭いに気づく
- 後宮に大衆小説が広め、さらに識字率をあげるため手習所を作る予定
- 中級妃の葬儀に、猫猫と紅娘が参列
- 中級妃は玉葉妃に以前毒をもった
- 葬儀に下級妃が乱入し棺を開けると、中級妃の顔はただれていた
- 猫猫はただれの原因は毒茸だと気づく
- 北側の林で臭いの原因を探すと、中級妃の遺体が土から出てくる
- 中級妃は殺されていて、入れ替わりになっていた女官は年季が明ける前に殺された
27話は中級妃が亡くなっていて、女官と入れ替わっていたのは予想もしていなかった展開でした。
後宮は女たちの争いがある暗い場所だと、改めて感じる内容でしたね。
猫猫の推理で、今回も事件を解決できましたが、これからどんな謎がでてくるのか楽しみです。
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